【婦人科】 子宮頸癌予防ワクチン
子宮頸癌はその他のがんと異なり、原因が解明されています。
子宮頸癌の原因は、ほぼ100%がヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスの
感染であることが明らかになっています。
ヒトパピローマウイルス(HPV)は、性的接触のある女性であれば50%以上が
生涯で一度は感染するとされている一般的なウイルスです。
子宮頸がんをはじめ、肛門がん、膣がんなどのがんや、尖圭コンジローマ等、多くの病気の発生に関わっています。
特に、近年若い女性の子宮頸がん罹患が増えています。
日本では、25~40歳の女性のがんによる死亡、第2位は、子宮頸癌によるものです。
HPV感染症を防ぐワクチン(HPVワクチン)は、
小学校6年~高校1年相当の女子を対象に、定期接種が行われています。
ワクチン接種の効果
HPVの中には子宮頸がんをおこしやすい種類(型)のものがあり、HPVワクチンは、このうち一部の感染を防ぐことができます。
現在、日本国内で使用できるワクチンは、防ぐことができるHPVの種類によって、
- 2価ワクチン(サーバリックス)
- 4価ワクチン(ガーダシル)
- 9価ワクチン(シルガード9)
の3種類あります。
サーバリックスおよびガーダシルは、子宮頸がんをおこしやすい種類であるHPV16型と18型の感染を防ぐことができます。そのことにより、子宮頸がんの原因の50~70%を防ぎます。
シルガード9は、HPV16型と18型に加え、31型、33型、45型、52型、58型の感染も防ぐため、子宮頸がんの原因の80~90%を防ぎます。
標準的なワクチン接種スケジュール
一定の間隔をあけて、同じワクチンを合計2回または3回接種します。
接種するワクチンや年齢によって、接種のタイミングや回数が異なります。どのワクチンを接種するかは、ご相談ください。
3種類いずれも、1年以内に規定回数の接種を終えることが望ましいとされています。
※1 | 1回目と2回目の接種は、少なくとも5か月以上あけます。5か月未満である場合、3回目の接種が必要になります。 |
※2・3 | 2回目と3回目の接種がそれぞれ1回目の2か月後と6か月後にできない場合、2回目は1回目から1か月以上(※2)、3回目は2回目から3か月以上(※3)あけます。 |
※4・5 | 2回目と3回目の接種がそれぞれ1回目の1か月後と6か月後にできない場合、2回目は1回目から1か月以上(※4)、3回目は1回目から5か月以上、2回目から2か月半以上(※5)あけます。 |
実施しています。
お住まいの市町村における接種方法
(いつ・どこで・どのように受けられるかなど)
については、市町村の予防接種担当課に
お問い合わせください。
ワクチンで防げないHPV感染もあります。
子宮頸癌を早期に発見し治療するため、
性的接触のある女性は
20歳になったら、子宮頸がんの健診を
受けることが大切です。
公費 | 無料 接種時は、18歳未満の方は保護者同伴でお願いいたします。 |
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任意 | 【自費】 サーバリックス、ガーダシルは、1回につき 16,500円(消費税込み) シルガードは、1回につき28,600円(消費税込み) |
持ち物 (公費の場合のみ) |
・母子手帳 ・接種券(接種券の届いていない方は、保健センターに問い合わせてください。 ※自費の場合は持ち物はございません。 |
注意事項 | 予約制ですので、お電話にてご予約ください。 3回接種が必要です。 電話番号:055-962-1368 ※予約専用電話、インターネットからの予約はできませんので、上の電話番号におかけください。診察時間内にお願いします。 |
HPVワクチンの接種を受けた方へ
HPVワクチンの接種を受けた後は、体調に変化がないか十分に注意してください。
極めてまれですが、予防接種を受けた方に、重い健康被害が生じる場合があります。
HPVワクチンに限らず、日本で承認されているすべてのワクチンについて、ワクチン接種によって、医療機関での治療が必要になったり、生活に支障が出るような障害が残るなどの健康被害が生じたりした場合は、申請し認定されると、法律に基づく救済が受けられます。