MVA法による流産手術
MVA法とは?
柔軟なカニューレを使用した吸引(カニューレ:手術の際に使用する器具)
初期流産手術、初期中絶手術では、「掻把法」か「吸引法」が選択されます。吸引法のうち、子宮や身体への負担が少なく、WHO(世界保健機構)が推奨しているのがMVA法です。
MVA法は、プラスチック製のやわらかいカニューレを使用するため、痛みが少なく、子宮を傷つけるリスクもありません。MVA法により、心身が不安的になりがちな患者様に安心して手術を受けていただいております。MVA法は、平成30年4月より保険適用となりました。(人工妊娠中絶は保険適応外)
MVAの装置
MVA法は、やわらかいカニューレを使用するため、子宮頸管や子宮内膜を傷つけるリスクが少なく、安全性の高い手術です。吸引法にも2種類あり、自動吸引法(EVA)と手動吸引法(MVA)があります。EVAも比較的安全性の高い中絶手術ですが、金属製の器具を使用していて、器具が子宮を突き抜けてしまうリスクはゼロではありません。MVAでは、そのリスクが大きく下がります。
また、静脈麻酔をして手術を行いますので、通常痛みがありません。手術前に子宮の入り口を広げる処置の際、少し痛みがあります。
EVAでは、院内で滅菌した金属管と吸引チューブを使用します。
MVAでは、使い捨ての器具を使用しますので、より清潔な状態で手術を行うことができます。掻把法は、スプーン状の器具や鉗子を用いて、子宮内容物を掻き出す方法です。掻把法でも、通常院内で滅菌した、金属の器具を使用します。
EVAでは、通常手術時間が20分ほどかかっていました。掻把法では10分位、MVAでは5分から10分で終わります。手術時間が短いほど、患者様のご負担が少なくなります。
- 日本では、取り扱っている病院が少ない。
(2021年現在) - 使い捨ての器具のため、費用が高い。