子宮鏡の有用性
不妊治療を行う前に行う子宮鏡の意義と子宮腔内の病的状態と生殖の転帰との関連性を調べた。子宮腔に認められる病変の多くは手術的子宮鏡によって直接治療でき、盲目的手術よりメリットがある。子宮鏡で観察できる、子宮内膜炎は子宮内膜の成熟の遅延の原因になり、内膜と胚との同調が得られない状態をもたらすことも考えられる。マイクロポリープは妊孕性にネガティブな影響を及ぼすこともあるが、子宮鏡で比較的容易に検知できる。子宮内膜炎にはドキソサイクリン1コースの治療で70~77%、2コースの治療ではほぼ100%が治癒する。(IMT College Fertil Steril 2019 Augより抜粋)