良好胚盤胞に至る卵の予測
どの卵が良好胚盤胞に至るか分かればよいですね。胚盤胞とは、細胞分裂が進んで、採卵後5日目の状態のことです。
「良好胚盤胞に至る確率は採卵後48時間以内の培養の状態で予測できるが、time-lapseで得られたパラメーターで妊娠を予測することはできない。」
Time-lapse parameters as predictors of blastocyst development and pregnancy outcome in embryos from good prognoise patients:a prospective cohort studygaard,U.S.Kesmodel,J,J.Hindkg
K.Kirikegaard,U.S.Kesmodel,J.J.Hindkjaer,and H.J. Ingerslev
Hum Reprod.2013 Oct;28(10):2643-2651
time-lapseとは、時間間隔を開けて撮影した静止画を、連続して動画のように扱う機械のことです。一部の不妊治療施設で胚の観察のために導入しています。上記の論文では、time-lapseは、良い卵を見分けるのに有用ではないと書かれています。
当院では、採卵後、2日目、または3日目の分割胚での移植をおすすめしていますが、採卵後2日目の時点で、良好胚盤胞の予測ができるなら、胚盤胞まで培養する必要はありません。
順調に分割している2日目、3日目の胚を移植した場合、半分位の方が妊娠しています。それは、一般的に言われている胚盤胞を移植した時の妊娠率と同じです。ただ、凍結胚がいくつかある場合、良いと思われる胚から移植していっても最初に移植した胚で妊娠せず、2回目、3回目、または最後に移植した胚で妊娠される方もいます。